高い=おいしいとは限らない!日本茶の選び方
緑茶の値段の違いって、何?家族に頼まれて緑茶を買う時に、ふと気になりました。そもそも日本茶の値段って味の違いになるのでしょうか?調べてみます。
父はおいしい日本茶しか飲まない!
我が家の緑茶ストックがなくなりました。
そもそも日本茶を飲む機会は少ない我が家は、いただきものの日本茶(しかも消費期限切れ)をのんびり使っていました。
飲む機会が少ないとはいえ、たまには夕食後に飲むこともあります。和菓子があるのに、日本茶がないのは淋しいものです。お客さんが来た時に、日本茶がないのも困ります。
父がスーパーに買い物にいくタイミングで新しいお茶を買うようにお願いしているのですが、なかなか買ってきてくれません。何度か頼み続けていると「スーパーで売っているような安いお茶、飲みたくない」と言い出しました。何だそりゃ。
話を聞いてみると「本当は日本茶は好きじゃない。好きじゃないというか、おいしい日本茶しか飲みたくない」とか言います。
初耳です。
私が夕食後に日本茶出すと、父も普通に飲んでいるんだけど・・・自分が淹れるわけじゃないから何となく飲んでいたのかな?
とにかく父の言い分としては「スーパーで売っているような、安いお茶はおいしくないからヤダ!」とのことです。
おいしいお茶を探して・・・
父は美食家ですが、「高い=おいしい」を信じきっています。
「安くておいしいものなんて、ない」と思っています。
一概に言い切れないのにねー。
今回、緑茶を買うにあたって「スーパーだと安いお茶しか売っていないから、名古屋のお茶のお店で買おう」ということになりました。
今までは自宅にあった、どこぞからもらった日本茶ばかり使っていました。だから、いざ買おうと思うと、どんなお茶を選べばいいのか分かりません。
「売ってる中で、一番高いのを買えばいい」
そういうもんかぁ〜?
ちなみに父に「スーパーで売っているお茶はいくらぐらいなのか?」と聞いたところ、「これくらい(手で大きさを作る)で、1000円もしない」。これくらいって・・・具体的に何グラムよー!!
いくらのお茶を買えばいいのか、さっぱりわかりません!
名古屋の「升半」に行こう
いつも「ますはん」って呼んでましたが、厳密には「升半茶店」。名古屋にある、お茶の専門店です。
祖母のための抹茶を定期的に購入しているので、升半には馴染みがあります。
今回の緑茶も升半で買おうということになりました。
いつも行っている名鉄百貨店の升半へ。普段は抹茶しか買わないので、緑茶にどんなラインナップがあるのかもわかりません。もしかして本店には緑茶すべてのラインナップが揃っているかもしれませんが、本店は中区錦…地下鉄の伏見駅か…わざわざ行かないなぁ。
緑茶=煎茶
緑茶、緑茶、と言っていますが、お店に言ったら「緑茶」なんていうお茶はありません。
まったくわからない・・・ので、店員さんに素直に聞きました。
「緑茶って・・・煎茶のことですか?」
すごくまぬけな質問をしているなと思うのですが、わからないので仕方ないです・・・
店員さんによると「緑茶=煎茶」で正しいそうです!よかった!
煎茶の値段の違いについて聞いてみた
名鉄百貨店の升半には、煎茶が5種類ありました。
最初は「いっぱい並んでる・・・どれを選べばいいのか?」と思ったら、100g入りと200g入りで、同じ茶葉でも入り量が2種類ありました。だからお茶の種類としては5種類です。
升半にあった煎茶は、100g入りだとこのお値段。
喜撰(きせん) | 675円 |
正喜撰(しょうきせん) | 810円 |
柴舟(しばふね) | 1,080円 |
青嶂(せいしょう) | 1,350円 |
松涛(しょうとう) | 2,160円 |
「一番よく売れているお茶より、一段階上のにする」とか「2000円くらい出したら、絶対おいしい」と父が言っていました。
とりあえずお店の方に一番売れているのを聞いてみたら、810円の正喜撰と教えてもらいました。なるほど、それより上のグレードか・・・
「柴舟(1,080円)より高いのが、お客さん向きのお茶になっています。それ以下の価格のは家庭用ですね」
ほっほー!なるほどなるほど!きっと父は家庭用のお茶ではなく、お客さん向きのお茶が欲しいんだ!
升半において、お客さん向きのお茶とされる商品は1,080円、1,350円、2,160円の3種類あります。
「2,000円出したら、絶対美味しい」なんて父は言っていたけど、2,160円は最上級の商品です・・・贅沢すぎない??ていうか値段によって、味はどう違うのよ?
これも店員さんに聞いてみました。
「一般的に、値段が安いお茶の方が渋みが強く、値段が高いお茶の方が甘みがあります」
値段が違うと、味も違うとは思っていたけど・・・そういうことなんだ・・・!
値段が高い=おいしい緑茶とは言い切れない
店員さんのざっくりした緑茶の値段による味の違いは、本当にわかりやすかったです!
以前、家庭で水出し緑茶を作りました。
その時、私は日本茶に渋みを求めていることを理解しました。水出し緑茶は甘みしかなくて、渋みがありません。日本茶の気持ちで飲むと、渋みがなくて変な感じがしました。甘みがあって、まろやか=おいしいとは限らないのです。
ホットで飲む緑茶も同じこと。私的にはある程度、渋みが欲しい。
父なら値段だけで「じゃ、一番高いの」とするところを、あえて一段階お安い1,350円の緑茶にすることにしました。
「青嶂」です。「せいしょう」と読みます。
どうでもいいけど、商品名がかすれてるのが気になります。升半のお茶パッケージの商品名の文字はハンコなのかな?印刷とは違うかすれ具合で、ちょっと気になる・・・
近年の日本茶のペットボトル飲料のCMは「まろやかなお茶」なんて言い回しをよく聞きます。まろやかな緑茶も確かにおいしいです。でも渋みが少ないのも、緑茶としてはちょっと物足りないと私は思うのです。
そもそもお茶の値段の違いって?
そもそも、どうしてお茶によって大きく値段が違うのか。気になりますよね!
グーグル先生で検索したら、関連ワードとして「値段の違い」ってすぐに出てきました。
- お茶の摘み取る時期
- 原料・製茶後の茶葉の品質
- 需要と供給のバランス
大きく言うと、この3つが値段に影響するみたいです。
お茶が豊作な年だと、価格は下がります。これは他の食品にも当てはまることだから、わかりやすいですよね。
お茶を摘み取る時期
お茶は摘み取る時期によって、味が違うそうです。
4〜5月 | 一番茶・新茶 |
6月 | 二番茶 |
7〜8月 | 三番茶・夏茶 |
9〜10月 | 四番茶・秋茶 |
4〜5月に収穫される一番茶・新茶は、甘みが多く、渋みが少なく、高品質とされています。収穫量が少ないため、一番茶・新茶は価格は高め。
二番茶は一番茶ほどではないけど、品質は良好。しかし三番茶以降はだんだん品質が下がっていき、値段もお安くなっていくのだそうです。
茶葉の品質
茶葉の品質も、お茶の収穫時期に比例するみたいです。
一番茶は
- 茶葉がやわらかい
- 前年の収穫以降の栄養を蓄えている
ということで、味がいいんですって!二番茶以降、収穫回数を増すことで、味や栄養価は低下・・・。
しかし、秋は玉露の収穫時期。玉露は時と共に味わいが深まるのだそうです。お茶って本当に奥深いですね・・・
お茶の賞味期限
今までお茶の賞味期限なんて、ほとんど気にしたことがありませんでした。
だって、お茶なんて別に腐るもんじゃないしー!そもそも自宅にあったもらいもののお茶は、既に賞味期限切れてたしー!
・・・ということでお茶の賞味期限なんて、あってないものだと思っているのですが。
私が今回買った升半のお茶の賞味期限はというと・・・
1年でした。
説明を読んだら、内袋が真空パックになっているとのこと。開封するまでは風味にも影響もなく、安心ですね。
しかし開封した後の期限はというと・・・「開封後は速やかにお召し上がりください」。ざっくりだな、おい!
ネットで調べてみました。
開封後の賞味期限の目安は2週間程度
らしいです・・・。思ったよりも短い!「速やかに」という表現もしっくりきます。
しかし2週間過ぎたからといって、茶葉が腐るわけではないので、そこは安心。日にちが経つとお茶の風味が落ちるということです。家庭で楽しむ分にはそこまでしなくてもいいのかもしれません。
とりあえずお茶はまとめて買わずに、必要量ずつ購入するのが、おいしいお茶を楽しむコツみたいですね。
ちょっとお高めの緑茶の味の感想
さて、ちょっとお高めの緑茶を購入しましたが、あくまで自宅用のお茶です。(お客さんにも出すけどね)
早速飲んでみました。
うーん・・・茶葉がちょっと少なかったのかな?味が薄いような・・・?
でも香りは以前飲んでいた緑茶より、いいような気がします。
二度目に飲んだ時も、何となく味が薄いような気がしました。
あ・・・!これって味が薄いんじゃなくて、渋みが少ないってことなのかも!?
やっとわかりました。
安いお茶で育ってきた私には、渋みがないお茶はやはり物足りないようです。でもお茶菓子なしでお茶だけで飲む場合、まろやかな方が飲みやすいような気がします。
おいしいお茶は、お茶として完成されているのだと思います。お茶として美味しいから、お茶菓子なしでも満足感が高いと思うのです。
私は実は緑茶よりも紅茶を飲む機会の方が多いです。3種類ほど茶葉を持っていて、気分やお茶菓子によって茶葉を選んでいます。
日本茶でも、気分やお茶菓子に合わせて茶葉を変えるのが一番いいんじゃないのかと思いました。あえての安くて渋いお茶も、甘いお茶菓子には合うもんね。
やはり「高い=おいしい」とは言い切れないものだなと思いました。
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