クッキーにおける材料の割合による食感の違い

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お菓子作りで主に使うのは小麦粉、砂糖、バター、卵。この4つの主材料の割合を変えるだけでも別のお菓子に変わるから不思議!クッキー作りにおける材料の割合による食味と感の違いをまとめてみました。

全卵・卵黄・卵白 クッキー作りはどれを使う?

先日、10年ぶりくらいにクッキーを作りました。

魚焼きグリルでクッキーが焼けるか試してみた

久しぶり過ぎて昔使っていたレシピもなくしたので、ネットで適当に検索。簡単にいろんなレシピを探すことができました。

そこでフと思いました。

クッキーにおける卵黄、卵白、全卵を使ったレシピの違いって、何?

私が使ったレシピは卵黄のみのクッキー。でもそれだと卵白が残ってしまいます。

卵黄のみを使うレシピを、全卵で作った場合はどうなるのか?サクサクがしっとり・・・とか食感が変わるの?味の違いが大きいの?

急に気になってしまいました。

お菓子は4つの主材料が基本

洋菓子作りにおいて、

が主に使われる材料です。

アーモンドプードルを足したり、ココアを入れたりすることでバリエーションも増えますが、この4つの材料の割合を変えるだけでも食感や味に違いが出ます。

食感や味に違いが出ることはわかるんだけど、何をどうしたらどう変化するのかがわからないなぁと思っていたら、ちょうどいい本を持っていました。


だからクッキーが大好き―My favorite cookies (Gakken hit mook)

2000年に発行された本です・・・!

ずっと本棚に立ててあって、実際にこの本のレシピを作った記憶はありません。むしろ持っていることすら覚えていませんでしたw

そんな残念な扱いをしていたクッキーレシピ本ですが、パラリと見たら・・・いま私が知りたい材料の割合による食感の違いなどが書かれていました!自分の覚書をこめて、まとめてみます。

たまごの役割

クッキーに卵を入れるのは

のためです。

クッキーのレシピでは、卵(卵黄・卵白)が使われているものが多いです。

卵黄のみのクッキーレシピ

卵黄のみを入れたレシピだと、味にコクが増すのが特徴です。クッキーの仕上がりも黄色っぽくなって、見た目からおいしそうな雰囲気!

ですが、生地としてのもろさも増すそうです。

私が先日作ったクッキーが卵黄のみを使った抹茶クッキーだったのですが、確かに焼きたての時は特に壊れやすかったです。そして生地を作る時は、混ぜる時にすごく重みを感じました。卵黄のみを使ったレシピだったからなのですね。

卵白のみのクッキーレシピ

卵白のみを使ったクッキーというと、メレンゲやラングドシャがあります。軽い食感が特徴です。

卵黄に比べると、卵白は味をそんなに感じません。クッキーの焼き上がりの色も白っぽくなりますね。

卵白のみを使ったクッキーレシピでは、卵白をメレンゲ状にして使うものが多いようです。メレンゲにすることで、生地に空気が含まれて軽い食感に仕上がります。

全卵を使ったクッキーレシピ

中途半端に材料が残らないので、私はクッキー作りをする時はできるだけ全卵を使うレシピを探します。

全卵を使うと、卵黄の風味だけでなく、卵白の起泡性で、カリッと歯ごたえのある食感になるそうです。

卵パウダーについて

卵を粉末にしたものが売っていました。卵パウダーを水で溶いて使うそうです

キューピー 乾燥全卵NO1 1kg

WILTON(ウィルトン)メレンゲパウダー8oz(226g) [並行輸入品]

濃度とか調整して、卵風味を強くコクのあるクッキーにできないかな?

卵黄だけ、卵白だけを使うレシピって「卵黄(卵白)だけ残ったけど、どうしよう。捨てるにはもったいないけど、どんな料理に使えるの?調べないと・・・」という強いストレスが^^;

卵パウダーでこのストレスから開放されるのならいいかも

たまごを使わないクッキーレシピ

クッキーはたまごを使ったレシピが多いけれど、卵を使わないレシピもあります。

卵を入れないとほろりと崩れるもろい食感に仕上がります。

しかし卵を入れないと火の通りが悪くなるそうです。卵を使わないレシピの場合は、じっくり焼くのがポイントになります。

今まで卵を使わないクッキーを作ったことはなかったのですが、先日初めて挑戦しました。卵の入っていないレシピのクッキーは、とにかく生地がまとまりにくい!水分の足りない紙粘土を使っているような感覚です(わかりにくい例え)

卵を使ったレシピとはやはり食感が違うので、ちょっと新鮮でした。

卵による食感の違いをざっくりまとめると・・・

卵黄 コクがあり、ほろっとした食感
卵白 軽い食感が特徴
全卵 風味もあり、歯ごたえも感じられる
たまご不使用 もろい食感

どれがおいしいのかは、結局は好みによりそうです。

でも、作りたいクッキーによって卵の使い方も変わってくることがわかりました。自分でレシピを考えれるほどお菓子作りはできないので、せめて食べたい食感によってレシピを探せるようになったらいいな。

とか言いながら、卵白or卵黄のみを使うレシピだと残った卵の使い道に悩むので、ムリヤリ全卵で作ってしまうことが多い私です。(レシピ通りの食感にはなりませんが、クッキーとしては何とかなります)

材料を置き換える

小麦粉、砂糖、バター、卵が洋菓子作りの基本材料。

ですが、その材料を別のものに置き換えたり量を変えることで、また違ったお菓子が作れます。

バターの量を変える

焼き菓子好きの私としては、バターが多く使われているほどおいしく感じます。

バターを増やす

バターの量を増やすと、コクと香りが増します。

しかしクッキーの生地としてはまとまりにくくなるという点も・・・。アイスボックスクッキーよりも、ドロップスタイルにする方が作りやすいそうです。

バターを多めにすると味にコクが増すため、グラニュー糖よりも三温糖やキビ砂糖を使う方が甘みにニュアンスが出るそうですよ。

バターを減らす

バター党としてはバターを減らすのは残念な感じがしますが、逆に言えばさっぱりしたクッキーになります。

バターを減らした分、牛乳をプラスします。しかし水分を加えることで生地が流れやすくなるので、冷蔵庫で冷やしながら作業する必要があります。

バターをショートニングに変える

私はショートニングには馴染みがありません。バターのコクが好きですからね!

日清フーズ とっても便利なショートニング 120g

しかし日清フーズや雪印など、スーパーでも手軽に手に入るメーカーも多く製造しているみたいですね。

ショートニングは植物油を原料とした食用油脂。「さっくり」や「パリっ」という食感を表す意味だそうです。

サクサク食感を足したい時にはバターよりも、ショートニングを使うのがコツだそうです。

バターに比べるとコクが少ないですが、その分あっさりした味わいに。ドライフルーツやナッツを加えたクッキーにはショートニングが合うそうですよ。

ベーキングパウダーと重曹

家にあったクッキーの本は、ベーキングパウダーを使ったレシピが多く載っています。私が今まで作ったことのあるクッキーは、ベーキングパウダーを使うのはほとんどなかったので驚きました。

ベーキングパウダーは生地をふくらませる効果があります。だからこそクッキーで使うことは少ないと思っていました。

ベーキングパウダーの代替えに使われるものとして、重曹があります。重曹はベーキングパウダーよりも膨張力があるので、置き換えて使う時は分量を減らします。

しかし重曹は苦味が残るなどの欠点もあるので、使用時は分量を守ることが重要です。

砂糖の分量

私は甘党ですが、甘すぎるお菓子は好きではありません。なので自分でお菓子を作る時は、レシピよりも砂糖の量を少なめにしています。

しかしクッキー本を見ていたら「砂糖を増やすとカリッとした焼き上がりに」という記載が・・・

甘みの好みもあるけど、食感のためには分量をきちんと守ることは大切ですね。

レシピ本に書かれている「砂糖」は基本的に「グラニュー糖」のことを指します。サラサラで使いやすく、他の素材の風味のジャマになりにくい甘みなので、お菓子作りにはグラニュー糖がよく使われるそうです。

お料理で一般的によく使われる上白糖は、溶けやすいのが利点です。しかし甘みが舌に残りやすいので、お菓子作りにはあまり使われないみたいです。三温糖やキビ砂糖は素朴な甘みなので、味わい深いお菓子に仕上げたい時にオススメです。

クッキーにアーモンドプードルを入れる効果

アーモンドプードルっておいしいよね!でもクッキーだとアーモンドプードルを使っているレシピって少なめで、ちょっと残念。私はアーモンドプードルを使ったスノーボールクッキーをよく作っていました。

クッキーにアーモンドプードルを入れるとサクサク生地になるそうです。

実際に私が過去に作っていたスノーボールクッキーはサクサクほろほろした食感に仕上がっていました。アーモンドプードルを使うと、風味もいいですよね。

ちなみに調べてみたら、アーモンドプードルの代用としてすりごまが使えるみたい・・・ゴマとアーモンドって完全に別物だと思うんだけど、どうなんだろ?ごまクッキーがあるから変な味にはならないだろうけど、どれくらい代用品になれるのか実験してみたいなぁ。

【追記】

その後、アーモンドプードルの代用としてゴマを使ってクッキーを作ってみました。最終的に事故ってますが、代用に挑戦する方は参考にしてください。

ゴマはアーモンドプードルの代用になれるのか、試してみた

同じ材料を使っても、割合によって違うものに仕上がるというのはちょっとした実験みたいで楽しいですね。

味はもちろん、好みの食感のお菓子を作れるようになったら、お菓子作りの幅ももっと広がりそうです!

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